珍奇ィ&ファンキー&さわやかテイスティ
レイアウト工事中なので、画面きったないのはご勘弁。

油揚げは小麦色

気がつくとアルソックス達は、鍋の中にいた。

意識が朦朧とし、視界がぼやける中、ザクッザクッと何かを切る音を聞いた。

「あっはぁぁぁん!気になる、気になるぅぅぅぅ!!」

アルソックス達、そしてアルソックスのそっくりさん達は、そう思った。

次第に視界がはっきりし、音の主が見えてきた。
そこには、ものすごい形相でまな板の上の油揚げを見つめる男がいた。

アルソッタはその男を知っていた。
野獣系ネットアイドルdaisuke。
一部のケモノマニアから熱狂的な支持を得ている男だ。

「だめだこれでは。右から3番目の幅が他より2mm狭い。そして4番目も2mm狭い。いや、端から端まですべてが他より2mm狭い。またやり直しだ。」
daisukeはそういい、油揚げで一杯になったポリバケツの中に、まな板の上のそれを投げ込んだ。

daisukeは新たな油揚げの袋を開け、買ったばかりの刺身包丁を近づけた。
しばらく包丁を入れる場所を探り、最適の場所を見定めた。
daisukeは、集中力を限界まで高め、目を見開いた。
そして、一気に切ろうと、買ったばかりの刺身包丁の包装をひん剥いた。

だが、柄の部分が引っ掛かり、何度引っ張ってもうまく取れなかった。

アルソックスはその様を眺めながら、鍋の中に何度も何度も放尿をした。

しばらくすると、ガスコンロの火にかかった鍋からお湯が吹き出した。

「タイムリミットだ・・・」
daisukeは油揚げを諦め、コンロのとは別の鍋から、水で戻していたふえるワカメを掴んだ。

ふえるワカメは、絡み付いたアルソックス達の重みで持ち上がらなかった。
鍋に入るまでのアルソックス達は、乾燥していたため、軽々と持ち運ぶことができた。
だが、鍋に入るや否や、アウトプット能力は無いものの、ものすごいインプット能力を備えた高性能の頭皮の毛根から、必要以上に鍋の水を吸収し、E=mc2の公式通りにどんどん体重を増やしたのだ。

鍋から出すことができない事を悟ったdaisukeは、ちょっとづつ入れるために、ワカメとアルソックス達をざく切りにしようと考えた。
daisukeは、買ったばかりの刺身包丁を手に取り、その包装を剥がしにかかった。
だが、どうしても柄の部分が引っ掛かって取れなかった。

その間にも鍋のお湯はどんどんと蒸発していた。

「だめだ」
daisukeは刺身包丁もあきらめ、引き出しからバターナイフを取りだし、ワカメとアルソックス達をざく切りにしようと、切りかかった。

その時、庭のほうから、ドスの効いた声でキャピキャピ騒ぐ音が聞こえた。

daisukeとアルソックス達は、流し目で声の方を見た。

そこには、サイドミラーを羽ばたかせ、優雅に空中を旋回する、セルシオ4台の姿があった。

「セルシオ4台!」
アルソックス達は声を揃えてそう思った。

お隣の家のヘルシオが、旋回するセルシオ群れに、仲間と間違えて合流した。

しばらく旋回を堪能したセルシオ4台とヘルシオは、アルソックス達のピンチに気づき、救出のために突っ込んできた。

「ちょっと速すぎる。」
そう思ったセルシオ4台は、お互いのブレーキを踏んだ。

おかしい。止まらない。
セルシオ4台はそう思った。
セルシオ4台は、タイヤが止まっても空中では止まれないことをまだ知らなかったのだ。

セルシオ4台は、そのままものすごい速さで窓を突き破り、daisukeとアルソックス達に突撃した。

daisukeの白いスーツが血に染まった。